性犯罪に関する刑事法検討会について

2020年 0410法務委員会より

山川
山川

 立国社の山川百合子でございます。

 

 きょう、五つのテーマの質問ということで、少し急ぎ足でお願いしたいと思います。

 

 まず、性犯罪の実態に即した対処を行うための施策のあり方の検討と法改正を含む所要の措置を講ずることについて、お伺いをしたいと思います。

 

 改めてですが、三年前、平成二十九年六月、性犯罪に関する刑法改正が百十年ぶりに行われました。

 

 そして、附則九条で、施行後三年をめどとして、性犯罪に係る事案の実態に即した対処を行うための検討を加え、必要であれば所要の措置を講ずることが求められているため、法務省ではワーキンググループを設置し、十四回の会合を開催されてこられました。

 

 このことについては、委員会でも何度も、御答弁の中にもございましたし、こちらも指摘をさせていただきました。

 

 そして、この報告書が三月末に出されたということで、これを踏まえて、性犯罪に関する刑事法検討会を立ち上げたというふうに認識をしております。

 

 大臣の発表によりますと、この検討会、十七名であるけれども、被害当事者、被害者心理、被害者支援関係者、刑事法研究者、実務家から成るということで、私もその委員のメンバーを見せていただきましたけれども、当事者、支援者団体が、求めていたほどの数ではないけれども、当事者であるとか被害者に寄り添う方々も入っているということで、実態に即した活発な議論、検討がなされるということを期待しております。

 

 そこで、このタイミングでもありますから、この点、幾つか伺っていきたいと思います。

 

 まず、この報告書の意義と検討会の役割についてお伺いをいたします。

 

川原政府参考人
川原政府参考人

 お答え申し上げます。

 

 先ほど委員も御指摘ありましたが、平成二十九年の刑法一部改正法附則第九条におきまして、政府は、この法律の施行後三年を目途として、性犯罪における被害の実情、この法律による改正後の規定の施行の状況等を勘案し、性犯罪に係る事案の実態に即した対処を行うための施策のあり方について検討を加えることとされておりました。

 

 そこで、法務省では、この検討に資するように、平成三十年四月、性犯罪に関する施策検討に向けた実態調査ワーキンググループを設置いたしまして、性犯罪の被害者を含めた、さまざまな立場の方々からのヒアリング等を実施したほか、同法による改正後の規定の施行状況の調査、裁判例等の収集、分析、諸外国の性犯罪に関する法制の調査等の各種調査研究を行いまして、性犯罪の実態把握を進めてきたところでございまして、先月三十一日、その結果を取りまとめた報告書を公表したところでございます。

 

 この取りまとめ結果を踏まえまして、法務省といたしましては、性犯罪に係る事案の実態に即した対処を行うための刑事法のあり方を検討するため、今委員からも御指摘ありましたが、性犯罪被害当事者、被害者心理、被害者支援等関係者、刑事法研究者、実務家を構成員とする性犯罪に関する刑事法検討会を開催することといたしました。

 

 今後、この検討会におきまして、ワーキンググループの調査研究の成果も活用しながら、法改正の要否、当否について、幅広い観点から論点を抽出、整理して、議論を行っていくことといたしております。

 

山川
山川

 御答弁、御用意していただいたのはありがとうございます。ただ、私が言ったことは繰り返していただかなくても、ちょっとまとめて、時間がないので、同じことは繰り返さないで御答弁をいただければ大変ありがたく思います。

 

 それで、私は、この検討会は十分な議論そして検討、必要とあらばさらなるヒアリングとか調査というものも十分行って、熟議を重ねて検討会としての見解を出していただきたいなというふうに思っています。

 

 ちょっと報告書の内容に、細かくじゃない少しだけ触れさせていただくと、三年前の法改正のときから持ち越されている課題である、いろいろなところでも指摘されている、例えば暴行、脅迫要件、不同意性交、あるいは性交同意年齢、地位、関係性利用や公訴時効について、この報告書の中で、例えばなんですが、実態と法律とが乖離しているのではないかと思う、社会的抗拒不能とでもいうべき状況がある、性交同意年齢が十三歳というのは被害実態からずれがあると感じており最低でも十六歳に引き上げるのが適当である、ドイツでは公訴時効は態様等によるが最長二十年、被害者が満三十歳になるまで時効の進行は停止、イギリスでは正式裁判については公訴時効がない、そういうようなことも報告書の中に書かれております。

 

 この報告書はすごく大事だと思うんですけれども、検討会のスケジュール感ですね、法制審議会にいついつまでにかけるから、いついつまでに検討会の結論というか見解を出してくださいというような、お尻を決めてやるのではなくて、やはりコロナで今状況が大変ですから、検討会も今開かれていないということもありますので、きちっと熟議を重ねていく、丁寧に進めていっていただきたいと思いますが、この点について森大臣にお伺いをしたいと思います。

 

森国務大臣
森国務大臣

 ワーキンググループの報告を受けてこのたび設置された検討会でございますが、その検討にどの程度の期間を要するかというスケジュール感については、検討すべき内容や議論の経過によって決まるものでありますから、現時点で確たることを申し上げる段階にはないと思っております。

 

 御指摘のとおり、性犯罪の事案の実態とか、被害者団体から示された御要望等も踏まえて、法改正の要るか要らないかという要否、当否、そしてまたその内容についても幅広く論点を抽出、整理して熟議を行っていくということでございますが、一方で、もちろん、被害者団体からの御要望の中にもスピード感というものも入っておりますので、その二つを両立させていくということが本当に重要なのではないかというふうに思っております。

 

山川
山川

 スピード感を持ちつつも熟議を重ねていくということで御答弁いただいて、ぜひよろしくお願いをしたいと思います。