2020年2月25日 予算委員会第5分科会質疑より。
ありがとうございます。
治療水準の向上を図っていきたいというお答えをいただいたんですけれども、お手元にもお渡しさせていただいたと思いますが、少し資料を見ながらお話をしたいと思うんですが、これは、二〇一一年のデータを二〇一八年に整理されて、この出典のとおりのところから引いてきた数字なんですけれども、これを見ていただきますと、採卵周期数は日本が断トツに多いわけであります。
あと施設数ですね、真ん中の方にある施設数、日本がやはり断トツに多いわけであります。それに対して、妊娠率、生産率というのが左側にございますけれども、妊娠率を見ると日本は非常に低いわけであります。
それから、その隣の生産率、妊娠しても流産をしてしまうというのもありますから、生産率というのは、出生した、子供が生まれたということであろうかと思いますが、これを見ても非常に日本は低いということであります。
もう一枚めくっていただきますと、こちらになるわけでありますが、このグラフは、生産率のところ、最初の一枚目のところは五つの国を取り出しておりますけれども、こちらの二枚目の方、赤い方は生産率を各国ずらっと並べてあるわけであります。ちょっと文字が小さいので見づらいと思いますけれども、一番左の矢印がついているところ、これがジャパンでありまして、日本であります。低い順に並べてあるわけでありますけれども、この二番目に低いところの国と比べても極端に低いのが日本であるということでありまして、このグラフは私も見たときは非常に衝撃的でありましたけれども、これほど、いわゆる成功率というんでしょうか、が非常に低い。
施設数もたくさんある。世界一だというふうに聞いておりますけれども、施設の数も世界一。
そして、いわゆる治療の回数ですね、行っている治療の回数も世界一。しかし、成功率はこれほど低いという数字が出ておりまして、この実態についてどのような御認識をお持ちでしょうか。
データの関係ですので、先に私の方から御説明させていただきますと、今委員からお示しいただいたもの、ちょっと私も初見ですので必ずしも十分なコメントになるかどうかわかりませんが、恐らくこれは、確かに施設数とかもありますが、実際に不妊治療を受けている方の年齢構成といったようなことも多分補正をしないと単純に比較できないのかなとも思っております。
おっしゃられたような生産率ということになりますと、当然流産率とかもかかわってくるわけですが、私どもが平成二十五年にやった有識者検討会でも、やはり四十歳を超えるとかなり流産率が高くなると。諸外国に比べましても、日本は今四十三歳まででございますので、比較的四十代の方も受けていらっしゃるということもあって、ちょっと年齢的なことも加味して見てみないといけないのではないかというふうに思っております。
年齢が関係しているんじゃないかということはございましたけれども、このデータというのはこの出典のところから引いてきたものでありまして、そうじゃないかと今おっしゃいました。
年齢も入れて見なきゃいけないんじゃないかとおっしゃいましたけれども、この実態について、世界一施設数が多くて治療数も多いんだけれども、実態はどうなのか。そのことによって子供が欲しいと思う人たちが授かることができているのかという、この実態について厚労省として独自の調査をすべきというふうに思うんですけれども、そのあたりはどうでしょうか。
御指摘の不妊治療につきまして、現在、私ども厚労省の方で一定の経済的な負担に対しての補助を行っておりますけれども、そういった実際の治療費用とか、あるいは受けていらっしゃる方の年齢構成とか、そういったことにつきましてもう少しきちっとしたデータをとる必要があると思っておりまして、来年度、令和二年度に厚労省としまして研究事業を立ち上げまして、こういった不妊治療の実態、経済的な面、あるいは実際に受けていらっしゃる方の状況、そういったあたりを少しデータの収集をして、今後の不妊治療のあり方ということで考えていきたいと思っております。